投資信託で複利効果を得る方法とは?分配金なしと分配金ありの違いを解説

投資信託は、長期的に資産を増やすための有効な手段の一つです。しかし、投資信託には分配金なしと分配金ありの2種類があり、それぞれに複利効果が異なります。複利効果とは、運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生んで、雪だるま式にお金がふくらんでいく仕組みのことです。この記事では、投資信託で複利効果を得る方法と、分配金なしと分配金ありの違いについて解説します。

目次

  • 投資信託で複利効果を得る方法とは?
  • 分配金なしと分配金ありの投資信託の違いとは?
  • 分配金なしと分配金ありの投資信託のメリットとデメリットは?
  • 投資信託で複利効果を得るためのポイントは?

投資信託で複利効果を得る方法とは?

投資信託で複利効果を得る方法は、分配金なしの投資信託を選び、長期で運用することです。分配金なしの投資信託は、運用で得た利益を分配せずに、すべて基準価額に反映させます。基準価額とは、1口あたりの投資信託の価格のことです。基準価額が上昇すれば、投資信託の価値も上昇します。分配金なしの投資信託を長期で保有すれば、基準価額の上昇によって、複利効果が発揮されます。例えば、10万円を投資して、年利5%の分配金なしの投資信託を10年間保有した場合、以下のように複利効果が働きます。

年数基準価額評価額
1年105円10万5,000円
2年110.25円11万250円
3年115.76円11万5,760円
4年121.55円12万1,550円
5年127.63円12万7,630円
6年134.01円13万4,010円
7年140.71円14万710円
8年147.75円14万7,750円
9年155.14円15万5,140円
10年162.90円16万2,900円

このように、10年間で約6万9,000円の利益が得られます。これは、単利で計算した場合の5万円よりも大きな金額です。また、この利益は非課税です。分配金なしの投資信託は、分配金を支払わないため、源泉徴収税や確定申告の必要がありません。売却時には、譲渡所得税がかかりますが、NISAやiDeCoなどの優遇制度を利用すれば、非課税にすることもできます。

分配金なしと分配金ありの投資信託の違いとは?

分配金なしと分配金ありの投資信託の違いは、運用で得た利益の扱い方にあります。分配金ありの投資信託は、運用で得た利益の一部を定期的に分配します。分配金は、現金で受け取ることも、再投資することもできます。再投資する場合は、分配金で同じ投資信託を買い増しすることになります。分配金ありの投資信託は、分配金を受け取ることで、運用成果を実感しやすいというメリットがあります。しかし、分配金は所得として課税されます。分配金を受け取るときには、源泉徴収税が20.315%かかります。また、分配金を再投資する場合は、分配金の額と再投資した額が異なるため、複利効果が低くなります。例えば、10万円を投資して、年利5%の分配金ありの投資信託を10年間保有した場合、以下のように複利効果が働きます。

年数基準価額評価額分配金再投資額
1年100円10万円5,000円3,946円
2年100円10万3,946円5,197円4,098円
3年100円10万8,044円5,402円4,256円
4年100円10万12,300円5,615円4,421円
5年100円11万16,721円5,836円4,594円
6年100円11万21,315円6,066円4,774円
7年100円11万26,089円6,304円4,962円
8年100円11万31,051円6,553円5,158円
9年100円11万36,209円6,810円5,362円
10年100円11万41,571円7,079円5,574円

このように、10年間で約4万1,571円の利益が得られますが、これは分配金なしの投資信託よりも約2万7,000円少ない金額です。また、この利益は課税されます。分配金ありの投資信託は、分配金を支払うために、基準価額が下がる傾向があります。基準価額が下がれば、売却時の利益も減ります。売却時には、譲渡所得税がかかりますが、NISAやiDeCoなどの優遇制度を利用すれば、非課税にすることもできます。

投資信託で複利効果を得るためのポイントは?

投資信託で複利効果を得るためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 分配金なしの投資信託を選ぶ
  • 分配金ありの投資信託を選ぶ場合は、再投資型を選ぶ
  • 長期的に運用する
  • 手数料の安い投資信託を選ぶ
  • NISAやiDeCoなどの優遇制度を利用する

これらのポイントを実践すれば、投資信託の複利効果を最大限に活かすことができます。複利効果は、時間とともに加速度的に増えていくので、早めに始めることが重要です。投資信託は、多くの商品があり、自分に合ったものを選ぶのが難しいかもしれません。そんなときは、専門家に相談するのも一つの方法です。投資信託のプロが、あなたの目的やリスク許容度に応じた最適な商品を提案してくれるでしょう。

まとめ

この記事では、投資信託で複利効果を得る方法と、分配金なしと分配金ありの違いについて解説しました。投資信託は、分配金なしの投資信託を選び、長期で運用することで、複利効果を得ることができます。分配金なしの投資信託は、非課税で運用できるので、税金の負担も少なくなります。分配金ありの投資信託は、分配金を受け取ることで、運用成果を実感しやすいですが、分配金は課税されるので、複利効果が低くなります。投資信託で複利効果を得るためには、分配金なしの投資信託を選ぶことや、NISAやiDeCoなどの優遇制度を利用することなどがポイントです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの投資信託の選び方や運用方法に役立てば幸いです。

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